本プロジェクトでは多彩な植物が息づく森に敬意を払い、自然の姿を活かしつつ、人の心と身体を解放してくれる空間を創出するため、
特等席でそのここちよさに触れ、恩恵を受けられるランドスケーププランの構築にこだわりました。
静けさや潤い豊かな景観に包まれるのと同時に、日々の暮らしの中で木漏れ日の中を散歩したり、森林浴を愉しんだり。
大地の力強さを感じ、巡る季節の中で心地よさを知る。自然を楽しみ、学び、共に暮らす。
そんな幸せな時間と場所を創造するこのプロジェクトに賛同し、多様な分野からトップクリエイターやアドバイザーが結集しました。
建築設計・デザイン
森に抱かれた風致地区という希少な場所に立地するマンションであること。
それは同時に課せられる多数の項目をクリアしつつ、綿密なソリューションによってこの地の魅力を最大化することでもありました。
その課題に取り組んだのは、数々のマンションを手掛け、大規模建築の実績を重ねてきた宗信 宏隆氏。
通常の開発に比べ、より緻密で繊細な工程の積み重ねが求められたこのプロジェクトに込めた思い、
またデザインやプランニングの注目すべき点について伺いました。
現地にて撮影(2022年11月)
Question
これまでにマンションをはじめ、さまざまな建築物を手がけてきた宗信さんの目には、本プロジェクトの立地や環境はどう映りましたか?
二度と出逢えないであろうという
風致地区内立地の希少性。そして課題。
建物設計に長く携わってきましたが、風致地区を立地とする案件はそうそうあるものではありません。自然美の維持保存を目的に、建築や樹木の伐採などに制限がある風致地区エリアは限定されている上に、その中に住居が建築されることはかなり希少なことと言えます。様々な制限やルールを遵守するには、通常のマンション建設を大きく上回る緻密な作業や工程が必要となるため、大掛かりなプロジェクトになるということは容易に想像できました。一方で福岡市という都市の中にこれだけの森が保たれている。そんな美しい環境の中に住まいを創造する、都市と自然が融合する暮らしの舞台をつくる、そんな二度と出逢えないであろうプロジェクトにぜひ携わりたいと感じました。こんな機会は滅多にありませんから。
現地にて撮影(2022年11月)
Question
風致地区内に立地する物件だからこそ、難しかった点、
配慮した点とは具体的にどんなところでしょうか?
近隣住民まで含めた安全性に配慮し
敷地を1mセットバックし、道路幅と歩道を確保。
まずはやはり従来の森を「残す」というところでしょうか。風致地区内ということで、敷地内の70%を開発し、30%は森として保存する必要がありました。起伏のある地面を整地しつつ、同時に大きさも高さも、そして種類もさまざまな植物が息づく環境を残さなければならない。敷地全体を一気に開発する工程とは大きく異なり、緻密な調査や樹木の選別、樹木の移植など、通常とは全く異なる手間と時間が必要でした。
またこの森の樹木の枝が道路にまで覆い被さっていたことで、カーブしている前面道路が暗く、見通しが悪いことを懸念されていることを周辺の住民の方々から聞きました。街灯も少なく、普段の通行やお子さんの登下校に不安があると。そこで敷地を1mセットバックし、規定の道路幅+αとなる歩道を確保することに。さらに前面の擁壁に照明を設置することで、このマンションにお住まいの方はもちろん、周辺にお住まいの方にも、安全に通行していただけるよう配慮しています。
宗信 宏隆氏
Question
STANCE RESIDENCE 植物園外苑はTERRACEとHILLSという2棟のマンション、さらにPrivate Park-THE Gardenで構成されています。
その建物部分のデザインに目指したものはどんなことでしょう?
自然との調和を優先させたデザイン&カラー。
ひとつひとつの素材の質感、持ち味が醸し出す格調。
やはり潤い豊かな森を背景にする建物であることから、緑との調和を第一にデザインしています。都市の中では建物の存在感を際立たせるために、コントラストの強いデザインが求められがちですが、この物件では極端なコントラストを用いず、緑に馴染みつつ、落ち着いた色彩と質感の豊かなマテリアルを使用することで、建物自体が穏やかながらも格調ある空気感を醸し出せるような、情趣が感じられるデザインを心がけました。
風致地区であることから、建築物の高さは15mまでという規制があるのですが、5階建てという低層であることでグレード感やゆとりが感じられますし、その上で2棟が向かい合うように、シンメトリーに近いシルエットを描き出すことで、ひとつの造形としても美しい景観を形作ることができるようにしています。
Question
建物のプランニングでのこだわりを教えてください。
日常に「風景」と「シーン」を創出し、
プライバシー、セキュリティにも貢献する回遊性。
LANDICさんは一般的なマンションの型にはまらず、エントランスからエレベーター、それぞれの住戸に至るまでの動線の回遊性を重要視しています。その途中にラウンジがあったり、ベンチがあったり。いつも通る場所だからこそ、無機質で味気のない風景ではなく、意匠や植物や照明などでそれぞれの「風景」や「シーン」を創出すること。今回TERRACEには山の中の別荘を彷彿するような独立したエントランスという「風景」を創り出し、HILLSには多彩な使い方を提案するキッチンによって、パーティなどの「シーン」を演出しました。他にもラウンジで仕事したり、誰かと語らうといった機会を生み出すための仕掛けがあちこちにあります。
一方でこの回遊性は、住人の動線が丸見えになることを防ぎ、プライバシー性やセキュリティ性を高めることにも繋がっています。もちろん最新の防犯システムが採用されていますが、プランニング自体にも細かく配慮することで、その精度をより高めているのです。
Question
最後に、設計者がイメージした、ここだからこそ、
このマンションだからこそ手に入れられる日常、愉しみ方を聞かせてください。
シーンによって、季節や天気によって使い分ける
「自然」のある風景。「自然」と過ごす日常。
都市にありながら、こんなに密接に自然と関わりながら暮らすことができる場所は、本当に稀だと思います。なのでマンション内共用部においても「自然」を意識した空間づくりが必要だと考えました。過度に装飾を施すのではなく、無駄を削ぎ落としたシンプルな形状を、自然、天然が感じられるマテリアルで構成する。その中でTERRACEでは「石」をテーマに据えたデザインを、HILLSでは「木」をテーマに空間を創出しています。荒々しさが感じられる石肌や不揃いな木目は、均一な人工物とは違い、緊張感を緩和して温もりや居心地のよさを与えてくれます。建物の外に広がる天然の森が与えてくれる伸びやかさや清々しさと同じように、建物内でもそんな価値のある時間を過ごしていただければと。また、季節や天気によって過ごす場所を変えてみたり、それぞれのシーンによって屋外と屋内を使い分けたり。そんな新しい日常を愉しんでいただけると嬉しいですね。
1974年 広島県生まれ。1995年よりMアトリエ設計事務所、1998年よりM設計事務所で実績を積み、2004年より、株式会社おおたに設計にて、集合住宅を中心に建築プロジェクトに従事。LANDICにおいては2009年 ASSOCIA VOICE 筑紫野を皮切りに、ASSOCIA TERRACE 諏訪野、PARK ASSOCIA 諏訪野桜苑、PARK ASSOCIA THE CENTRAL、PARK ASSOCIA 春日 FOREST CITY、ASSOCIA VIEW 博多 ADDRESS、PARK ASSOCIA 長丘翠景、DEUX・RESIA 大濠など、福岡市内外にてコンセプチュアルなマンションを手掛けている。
現在3歳と5歳の二児の父。昨年小笹現地で採取したカブトムシを飼育中。
DEUX・RESIA OHORI
PARK ASSOCIA NAGAOKA SUIKEI
PARK ASSOCIA THE RESIDENCE
ランドスケープ&施設設計・デザイン
森を一体化する都市居住の邸宅を構築する本プロジェクトにとって重要なファクターなのは
この森に息づく生態系を保護しつつ、地形や環境を活かした森の庭をデザインすること。
その課題を担ったのは建築設計を軸にランドスケープや都市計画、デザインコンサルティングなど、多才に活躍中の佐々木 慧氏。
福岡に拠点を置きつつ、国内外から高い評価を得る佐々木氏が、この小笹の森に描いたものとは。
このプロジェクトの意味と、ランドスケープデザインに込められた思いを伺いました。
佐々木 慧氏
Question
国内外を問わず、さまざまなプロジェクトに携わり、実績を重ねてこられた佐々木さんですが、この小笹の森をデザインを担うにあたり、ファーストインプレッションがどんなものだったかをお聞かせください。
「既存の森を活かす」ミッションが課せられた
風致地区立地のプロジェクト。
このプロジェクトは風致地区という土地の規制があり、既存の森を残し、活かしつつ、ヒトと森が日常的に触れ合える場所を構築するという、かなりやりがいのあるものでした。まず都心部からすぐ近くにこんな森があること自体知りませんでしたし、今や人口が160万人を超える福岡市にあって、森と密接な距離感に住まいをつくるなんて、想像しただけで気分が高揚したのを覚えています。
世界的にもここ数年で、コンパクトシティを掲げて、自然と都市、ヒトの距離を近づけたり、住まいやオフィスビル、店舗などに自然を引き込んだり、エコロジカルを意識した建築物を求める傾向が強くなっていますが、実際の森を活かしつつ…というのは願ってもない条件だったと思います。
佐々木 慧氏
Question
プロジェクトを手掛けるにあたり、実際に森に入ったときの様子はいかがでしたか?
自然の森だからこそ、課せられた難しさ。
いざ森の中に入って散策してみると、多彩な種類が生い茂っており、その中にはかなりの高さまで成長した大木があったり、まだ芽吹いたばかりであろう小さな樹があったりで、あぁ、これが「森」なんだと実感しました。人間がつくる植物園や花壇のように区分けされているわけではなく、植物たちが自由に自分たちの世界をつくっている。浄化されたような空気感に触れて、この森と暮らす意味というか、意義を身体で理解したような。
一方で…外側からは全くわからなかったのですが…土地自体にはかなり起伏があり、この環境を活かしながら何かを建築するとなると、かなり難しい作業になるぞと。まずはその起伏と、どこにどんな種類で、どれくらいのサイズの樹木が生えているのかを図面に落とし込むところから始まりました。
Question
佐々木さんの考える「森を活かすランドスケープデザイン」とは?
見上げた樹木の枝葉と、その向こうの空。
このここちよさを味わうために
最小限の機能をプラスする。
まずイメージしたのは、樹々の間を自由に歩き回ったり、木漏れ日の下で思い思いの時間を過ごせる空間の創出でした。実際森の中に立って上空を見上げると、樹々の葉が折り重なり、その向こうに見える空が本当に綺麗だなと感じたんです。普段、ビルに囲まれた都市の生活では、なかなかできない体験ですよね。だからその自然の恵みを最大限に引き出せる場所にしたいと。外に出ればふんだんな緑の潤いが迎えてくれる。日々の生活の中に生まれるちょっとした隙間の時間をここで過ごせれば、気持ちにも身体にもいい効果が生まれるはず。そのためには森本来のチカラを邪魔することなく、必要な機能を最小限でプラスすることが大切なのではと感じました。
Question
実際にはどんな過ごし方、どんなシーンをイメージして設計&デザインを創り上げていったのでしょうか?
単なる風景として眺めるためでなく、
その中で五感を使って「体験」するための森を。
ただ歩いたり、ペットを散歩させたり、座っておしゃべりしたり。それはそれでいいのかもしれませんが、もっと目的を持って「森の中」という環境を満喫できる空間を提供したいなと考えました。例えばサンドイッチを持って公園でピクニックするのって気持ちいいし、ワクワクするじゃないですか。そんなちょっと特別な非日常を、いつでも日常の中でできるような。森の中にキッチンがあればそんなイベントだっていつでも気軽にできる。ペットをリードを外して遊ばせてあげられる。子どもがカブトムシを探したり、草木の成長を観察することもできる。ただ眺めて、風景として「綺麗だな」と感じるだけでなく、その中で人々が自分の五感を使い、各々の体験となること。そのためのデザインを心掛けました。
Question
最後に、この森、このプロジェクトに込めた思いをお聞かせください。
人工のものとは圧倒的に違う、
ネイティブな森のチカラを信じたい。
恐らくこの住まいでは、朝起きてカーテンを開けたり、窓を開けたりした瞬間から、森と共に暮らすというコンセプトが暮らしの中のあらゆる場面に何かをもたらしてくれるものになると思うんです。それはここちよさだったり、気付きだったり、驚きだったり。さらに実際に触れて、その空気の中に身を任せる時間を過ごすこともできる。
そんな体験は今の時代、ある意味とても贅沢なことだと思うんですよね。ずっと前からこの場所で息づいてきたネイティブな自然が与えてくれる豊かさは、人工のものとは圧倒的に違う。この邸宅に住むことには、計り知れないチカラがあると信じたいですね。
1987年長崎生まれ。2010年に九州大学卒業、2013年に東京芸術大学院修了の後、藤本壮介建築設計事務所に勤務。プロジェクトリーダーとして国内外で多数のプロジェクトに携わる。独立後、2021年にaxonometric Inc.を設立、主宰。家具デザインから、複合施設、ホテル、住宅、レストラン、プレファブ建築開発、都市計画まで、国内外で多種多様なプロジェクトを手がける。進行中のプロジェクトに〈NOT A HOTEL FUKUOKA〉、〈2025年日本国際博覧会 ポップアップステージ〉など。九州大学や九州産業大学、九州工業大学などの非常勤講師を歴任。2022年「Under35 Architecture Exhibition」ゴールドメダル賞受賞、イスタンブール市主催「タクシム広場国際コンペ」最終審査選出など。
NOT A HOTEL
EXPO 2025
DillyDally
質問に答えてくれる先生をご紹介します。
地球温暖化や食糧不足など、地球規模のさまざまな問題が話題となっている中、
自然環境や資源を大切に守りながら利用していく社会を実現するため、
国連をはじめとする機関や九州大学で活躍されているのが馬奈木教授。
「どれだけ目標が達成できているのか」という目で確認することが難しいものを数字で表すことで、
具体的にどうやればよりよい社会がつくれるのかという問題に取り組んでいます。
「都市に自然と暮らすコト。」を目指しているLANDICでは、
どうすればココロやカラダにここちよい暮らし、ここちよい住まいが叶うのか、
馬奈木先生にアドバイスいただきながら、研究とプロジェクトを進めてきました。
このSTANCE RESIDENCE 植物園外苑にも、
その研究によって得られた「ここちよさ」のためのアイデアが活かされています。
SDGS ADVISER
SDGsアドバイザー
九州大学 都市研究センター長・
主幹教授・工学研究院教授
馬奈木 俊介氏
MANAGI SHUNSUKE
profile
1975年生まれ。九州大学主幹教授、工学研究院教授、総長補佐。第25期日本学術会議会員及びサステナブル投資小委員会委員長。国連「新国富報告書」代表、国連「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」代表執筆者、国連「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学・政策プラットフォーム」(IPBES)統括代表執筆者、OECD貿易・環境部会副議長、2018年・世界環境資源経済学会共同議長などを歴任。第16回日本学術振興会賞受賞。主な著作に「新国富論ー新たな経済指標で地方創生」(岩波ブックレット)、「ESG経営の実践」(事業構想大学院大学出版部)、「幸福の測定ーウェルビーイングを理解する」(中央経済社)などがある。
子育てしたいのですが、具体的に良いことはありますか?
モノを大切にする気持ちを養います。
幸福度研究では自然との触れ合いに代表される「自然とのつながり」が幸福度の主な要因であるという研究が蓄積されています。フィンランドと日本を比べた場合、自然との触れ合いの平均値は大人よりも子どもの方が差が大きいことが分かりました。
自然そのものと触れ合ったり、そこから学んだりする機会を得る、という他に、親と子、または子ども同士で一緒に植物を観察したり、虫取りを楽しんだりすることが、「人とのつながり」や「地域への愛着」を育む可能性もあります。
また自然から得られる素材を使い、工夫してモノを作る、メンテナンスして使っていくという体験は、モノに対する愛着を育てることができ、そこに新たな喜びも生まれます。そんな時間、経験の積み重ねが健康維持に繋がったり、持続可能なライフスタイルに繋がる可能性は充分に考えられるのではないでしょうか。
ココロやカラダに良いのでしょうか?
ココロとカラダは「幸せ」を感じます。
日本国内でのアンケート調査の分析結果によると、自宅周辺の徒歩圏内の緑は、居住地から近ければ近いほど幸福度にプラスの影響がありました。自宅から離れれば離れるほどアクセスが難しくなり、幸福度へのプラスの影響は小さくなります。
いかに緑と一体感を持ち、触れ合っていくことができるか、いかに緑を身近に感じられるかが、幸福度に影響するということです。
森が目の前にあるSTANCE RESIDENCE 植物園外苑はまさに、自然と「一体化」できる環境にあると言えますね。
直接五感で感じることには、どんな効果がありますか?
幸せを実感することにつながります。
「自然とのつながり」は幸福度を増大させる重要な要因であることが統計的に示されています。世界幸福度報告の2018〜2021年版まで、4年連続で1位だったフィンランドでは、自然とのつながり指標(自然とどれだけ一体感を感じているかを数値化した指標)で、日本よりも平均値が高いことが示されました。
幸福度に影響する要因は他にもありますが、フィンランドは皆さんもご存知のように自然と都市が近いため、普段から気軽に自然の生態系や四季の変化に触れることができ、その恩恵を受けやすいことは明らかです。とすれば、自然を身近に暮らすことが「幸福」を実感するためのひとつの方法であると言えるのではないでしょうか。
どんな意味がありますか?
人の手でメンテナンスすることは重要。
都市の中に自然があれば、身近に接することができるため、いいことには違いないのですが、中に立ち入ることのできない雑木林や荒れ地より、整備され普段から触れ合うことができる緑のほうが幸福度に寄与することが分かっています。住宅地の中であれば、地域の治安という意味でも視界や安全な交通路の確保は必要ですし、また現在だけを注視するのではなく、10年後、20年後と将来までを視野に、持続可能な環境を整えていくことを考えると、倒木や崖崩れといったリスクを回避するために人工的な手入れを加える方がプラスになる場合もあります。
当該地の場合、森の持続性や地域の安全性、街づくりなどトータルな視点で考えると、森に配慮しつつ開発することが相応しいと言えますね。
持続可能な社会のために。
真に「豊かな」暮らしのために。
建築・居住空間に何ができるのか?
LANDICでは、環境問題やエネルギー開発など国際的な問題とともに、住宅や都市課題の研究に取り組み、
日本だけでなく、世界を舞台にSDGsやIWI、ウェルビーイング推進を牽引する馬奈木氏と連携し、
LANDIC×九州大学都市研究センターとコンソーシアムを設立。
街、建築、居住空間などが、人々のより豊かで健康的な暮らしに貢献するため、
また持続可能な地域と地球環境づくりに貢献するためのアイデアやデザイン研究を進めています。
現在、人々がここちよさや豊かさを感じる「見えないものの価値」の「見える化」、科学技術やゲノム解析などを活用した健康状態の可視化など、
世界的にも未開発であったり、充分に検証されていない「暮らしに密接した課題」に取り組んでいます。
九州大学都市研究センター(Urban Institute, UI)は2015年12月1日九州大学に設置されました。現代社会における都市で生じる諸問題を解決しうる世界最高水準の研究教育拠点となることを使命とし、さらに研究・調査によるエビデンスに基づいた政策提言を積極的に行うことで様々な問題に直面している地方自治体と協調し、地域・都市経済の振興に貢献。高齢化、人口減少、エネルギーの枯渇、環境汚染、健康・福祉、教育、災害など都市が直面する多岐に渡る複雑な問題に対して都市工学だけでなく、経済学、法学、心理学、医学など多面的かつ学際的なアプローチ方法から理論的、実証的な研究を行います。また、現実的かつ効果的な政策提言を行う先導的学術研究拠点です。